Dftf ver2.0

某家庭科教員の個人記録。

「家族の幸せ」の経済学 山口慎太郎

 

「家族の幸せ」の経済学 データ分析でわかった結婚、出産、子育ての真実 (光文社新書)
 

 一言:非常に読みやすく、「神話」とされることと「事実」となること説明してくれている。そのまま授業に用いることができそうなくらいまとまっている。

統計データを用いた書籍は、「データが言っているんだから、こうだ!!」
という感じにまとめられがちなものが多い印象を受けるけれど、家族の形は千差万別であり、そこをやわらかくやさしく踏まえたまとめ方をしている。

データそのものも、パッと見でみえてくる概要以外にも、様々な要素が絡んでくる。そのあたりを押さえて解説してくれているので、すっきりデータを見て、考えることができる。(例えば、ペリー教育プログラムが日本に適用できないという理由については、ひざを打つ勢いで納得できた。)


家庭科教員として、こういうスタンスでデータを用いるべきなのだという示唆も得られる一冊である。こういう説明の仕方ができるものに、私はなりたい…。

山口氏のTwitterはこちら https://twitter.com/sy_mc